大徳寺435世管長 大綱宗彦自筆和歌『閑』掛軸

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大綱老師の和歌です。時季に関係なく使いになれます。箱は時代のあるもので蓋表に『大綱和尚和歌小品幅』と書かれております。表装は侘びた紙表具でお茶席によく合います。本紙は紙本で比較的状態は良好ですが、経年変化はございます。書かれてから160年ほど経過していますので、その様にご理解くださいませ。状態は写真でご確認ください。

『閑』
【読み】
かん
【意味】
安らかで落ち着いた状態。のんびりとしている様子、活動的で慌ただしいさまを表す「忙」の対語。

”かん だいこう くもにふす いおりもあれど よのなかに ことなきばかり しずけきはなし”
『閑(かん) 大綱 雲に臥(ふ)す 庵(いおり)もあれど 世の中に 事無きばかり 静けきは無し』
【意味】
雲に臥す者には静寂な庵があるのは別としても、世の中に平穏で静かな場所はない
*雲に臥す・・・雲がかかる奥深い山の中で生活すること

塗軸。時代箱。

長さ105㎝ 幅33.4㎝(表装を含む)

▢大綱宗彦(だいこうそうげん)
安永元年(1772)~安政7年(1860)
大徳寺435世住持。文政3年(1820)6月大徳寺住持となり、黄梅院14世・禅通院(現存せず)15世住職ともなった。茶家との香交遊も篤く、その箱書になる茶道具も往々にしてよく見る。自らは和歌に長じ、書もまたすぐれ、掛軸として珍重されているものも少なくない。89歳歿


【参考文献】
落款花押大辞典 淡交社
茶掛の禅語辞典 淡交社

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